下地調整の重要なポイント5 縁切り作業
2019年8月6日更新
屋根塗装の工程には塗装する前の下地調整がとても大事です。
カラーベストやコロニアルと言われるスレート屋根の場合には下地調整として縁切り作業を行うことが大事です。
縁切り作業は上塗り工事の後に行う業者もいますが下地調整の段階でタスペーサーを設置する方が効率も仕上がりもよくなります。
縁切り作業とは?
スレート屋根の縁切り作業とは毛細管現象を抑えることを目的とした工程で一般的にはタスペーサーという部材をスレート屋根の繋ぎ目に差し込んで設置していく工事になります。
毛細管現象とは細かな隙間に水が入り込んでしまう現象でスレート屋根の場合には繋ぎ目のわずかな隙間が毛細管現象の発生しやすい場所になってしまいます。
吸い上げられた水分はスレート屋根の裏側にまで達してしまいますので雨漏りの原因になりかねません。
ただし、屋根材の下にはアスファルトルーフィングという防水紙が敷かれているのですぐに雨漏りに繋がってしまうことは少ないですが経年変化によってアスファルトルーフィングも劣化していきます。
一般的なアスファルトルーフィングの固定方法はタッカーによる釘止めなので劣化してしまったアスファルトルーフィングでは防水性能も低くなってしまいます。
じわじわと滲むように雨漏りが進んでしまうことで発見が遅れてしまいます。
その間、屋根の下地でもある野地板や垂木は常に湿気を帯びた状態なので劣化も進んでしまいます。
毛細管現象のわずかな隙間から入り込んだ水分がメンテナンスが遅れてしまうことで屋根の構造材まで傷めてしまう原因にもなりかねません。
タスペーサーの役割は?
下地調整の段階で行うタスペーサーの設置によって毛細管現象の発生を抑えることができます。
通常通りに屋根を再塗装してしまうとわずかな隙間ができてしまいますがタスペーサーを設置することで人為的に広めの隙間を確保することが可能になります。
しっかりと隙間を確保することで毛細管現象の発生を抑え雨漏りの対策としても効果が期待できます。
毛細管現象の発生を抑えるためにはタスペーサーの設置が有効ですがこの縁切り作業には当然費用が発生してしまいます。
外壁塗装全体の金額から材料費と人件費を抑えるためにタスペーサーの設置を行わずにカッターやカワスキを使った縁切り作業を行う業者も少なくありません。
さらに縁切り作業自体を行わない業者も残念ながらいますので注意が必要ですね。
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